リーマンショックの状況振り返り
こんにちわ。
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■状況把握
土曜の朝からBadnewsが流れてきました。
アメリカのSVB破綻ということで、シリコンバレー銀行が破綻しました。
状況としては、スタートアップ企業にお金を貸していたSVB銀行がアメリカの急速な上げによって資金繰りが悪化し、資金低下。
SVBは大量の有価証券を売却して損失を計上したと発表。
さらにバランスシート強化のために3/8に22億ドル(約3000億円)の資金調達を発表しました。
これは新株を発行する形での調達とされています。
これが引き金となってベンチャーキャピタル企業はパニックに陥り、企業に資金を引き揚げるよう助言したと報じられています。
通常資金調達での新株発行は発行済の株の価値を下げてしまうため、株ホルダーはマイナス材料として受け止めSVBの株価は60%以上の暴落となりました。
現在は$SIVBは取引停止中です。
これをメディアは2008年のリーマンショック以来の規模だと報じています。
実際はどうなのでしょうか。
状況を理解するためにまとめておきたいと思います。
■資産額の違い
リーマン当時の総資産は70兆円(全米4位)
シリコンバレーの総資産は28兆円(全米16位)
資産額で見るとリーマンが上です。
■原因
リーマン・ブラザーズ倒産の原因
低所得者に向けた住宅ローン▶︎サブプライムローン をリーマン・ブラザーズが提供していました。
このサブプライムローンとは、大まかにいうと「ローンの返済を受ける権利を証券にして、商品として売り買いできる」というものらしいです。この証券で金儲けする輩が増えていたそうです。
そもそもはこれら以前に地価が上昇していて住宅・不動産バブルが起き、そのバブルが弾けたことも原因でした。
いわゆる、土地を買ってその値段よりも高く売る、という手法で稼いでいた人達は一気に価値が落ちた土地の証券が手に残ることになるので負債を抱えてしまうわけです。
さらに低所得者はお金が無いのでリーマン・ブラザーズからお金を借り、返済せずという状況が続いたそうです。
この住宅ローンを返済できなくなった人・貸したお金を返さないたちが急増したことで、リーマンブラザーズからすればただただお金を貸し続けているだけになりますので当然ながら経営が悪化し倒産したとされています。
シリコンバレーの破綻
先程も記載しましたが金利上昇の影響です。
今回の利上げに関してはシリコンバレーに関わらず、どの銀行にも言えるかと思います。
金利が上がる=債券価格が下落する
ということになり
株と同じで債券評価額が下がればその分支払いが増えますので損をする事になります。
銀行の仕組みは本当に複雑なので、恐らくこんなものでは無いと思います。
真相は今後ニュースで報じられると思いますので、要チェックです。
もしかすると、スタートアップ企業への集中投資で失敗している可能性も無きにしも非ずです。
■リーマンショックが与えた影響
当時のチャートですが、18000円くらいから7000円を割るくらいまで下落しています。
米国の銀行が倒産しただけなのに?と思うかもしれないですが、サブプライムローンの証券化にあったらしいです。
ローンを貸し出す金融機関は、高リスクのサブプライムローン債権を証券会社に売却していました。
証券会社はその債権を証券にして細分化し、他の社債などと組み合わせて販売。いい物と悪いものを混ぜてしまえば素人からすれば分からない、プロでも気づかなかったとか…
高利回りの金融商品として世界中のヘッジファンドや投資銀行が購入したのです。
高リスク商品を福袋に混ぜてお買い得商品に仕立てたというわけですね。
さらにそのリスクを世界中に分散させていたことが、逆に焦げ付きの影響を広範囲に拡大させてしまいました。
株価は連想ゲームですので、もし悪徳福袋が世界に出回った後の状態でお金の動きはストップし金融機関が倒産し、次はどこだ?日本か?中国か?とパニック状態に陥るわけです。
そんな状態が表に出れば株式市場は半年先を織り込む、という性質から資産を確保したり損をこれ以上増やさないために売りが連続するわけです。
もちろんサブプライムローン問題が明るみに出れば、そもそものローンを組む人もいなくなるわけで、車、家などのローンも組まず消費が停滞し日本経済も不況に陥るわけです。
■今回のシリコンバレー破綻からくる影響は?
今のところ想像できるのは
- 他銀行の破綻
- それによる企業への融資停滞
- アメリカ経済不況到来
もしくは
- FRBの利上げ停止
- もしくは緊急利下げ
基本的に利下げと言えば株にとっては利下げはプラス材料ですが、今の状態で利下げしてしまうとさらにインフレが進んでしまいます。
僕の精神的には買いは禁物だと思います。
この状況で空売りをいれるのもありですが、不透明な相場で下手な取引をすると死にそう…
ネットでは買場きた。なんて声も散見されますが、まだまだ状況は確定していないですし冷静になればまだ買い場ではないとわかるかと思います。
実際にリーマンショック時の株価下落までには2週間の時差があったとされています。
メディアから報じられる破綻原因の真相など出てきた辺りでしょうか。
世界恐慌という物もありましたが、これもまた、銀行破綻や株価下落、産業衰退が原因とされていますので
今回のシリコンバレー破綻は1つのキッカケであり今後の経済状況の鍵でもあるかもしれません。
■リーマンショックからの脱却方法
金融政策として量的金融緩和策を実施したそうです。
具体的には、市場に大量の資金を供給し、金融機関が企業向け・家庭向けの貸し出しを増加させ、経済の活性化を促進するという方法。
それにあわせて、企業の投資活動や個人消費の冷え込みを防ぐため、大規模な減税政策や補助金の交付も実施された。
混沌としたアメリカ経済を救うには、コロナウイルスでのコロナショック時にもあった金融緩和が必要だということでした。
この策に関しては先程否定したのでないと思ってます。
あるならばアメリカ経済が想像以上に停滞した場合。
利上げが続くならこの状況になる可能性もありますし、逆イールド後の暴落までの最終シナリオと考えていました。
今回は結果的に影響が早めに出てきましたが、今は現金確保が最適解だと思います。
要するに破綻自体が悪いのではなく、その後の連鎖が怖いのです。
もし、経済にそれほど影響がなくとも株は下落します。
無理なポジションを取っている方は損切りすることも視野に考えた方がいいと思います。
この状況を脱却する材料が出てきたときが買い場です。
下落中に掴んでもいいことありません。
必ずヨコヨコの下落ストップ示唆が出てから買い向かうことをオススメします。
というわけで、リーマンショックの大まかな振り返りをしてみました。
実際にはもっと複雑だと思います。
来週の相場は血みどろです。
点滴しながら損切り頑張りましょう🔪🩸